おはようございます、J45です。
最近、たまに耳にすることはあった血液クレンジングという治療方法ですが、昨日ニュースで取り上げられていました。
話題の健康療法のようですが、まだ国としては、実態を把握しきれていない状況のようで、効果やリスクが明確に断定されていない状況です。またいろいろな批判も出てきています。
今回は、まだお墨付きが出ていない、ニセ医学?とも批判されている血液クレンジングの効果やリスクなどについて、まとめていきたいと思います。
血液クレンジングとは?
血液クレンジングは日本酸化療法医学会で扱われている治療法の一つです。
この医学界では「大量自家血オゾン療法」と呼ばれています。
以下に方法、効果等について説明します。
方法
患者から100~200mlの血液を採取し、そこにオゾンガスを混合し、その血液を体内に戻すという治療方法となります。
施術自体は、献血プラスアルファくらいのイメージでしょうか?
オゾンを混合すると、はじめに活性酸素、その後に過酸化脂質代謝物が発生します。この2物質が作用を及ぼします。
活性酸素は、赤血球、白血球、血小板にに作用します。酸素の運搬能力向上、血液の流動性向上が期待できます。
過酸化脂質代謝物は、血管の拡張作用が期待できます。
オゾン混合後、採取した血液は混合前に比べると赤くなるそうですが、上記効果、作用には関係しません。
料金は?
料金をいくつかのクリニックで調べてみました。
初回:1万円強(特別割引)
2回目以降:2~3万円
このパターンが多かったです。回数が増えるとセット割引で1回あたりが少し安くなるようです。
施術の頻度は、疲労回復などの目的なら月に1~2回、がん治療後の免疫力向上などを目的とすると、週に3回くらいの頻度が推奨されています。
頻度によりますが、結構な金額になります。生活にある程度余裕がないと、頻繁に施術を受けることは難しそうです。
即効性のある効果ではないようなので、継続していくことになれば年間数十万円の出費となります。
期待?できる効果
血液にオゾンを混合することで得られる効果は、次のようなことが期待できます。
・抹消循環の改善
・免疫力向上
・アンチエイジング効果
・肝炎、HIV、インフルエンザウイルスの除去効果
・がん、悪性リンパ腫、白血病
謳い文句だけ見ていると、あらゆる病気に効果がありそうな印象になります。
アンチエイジングやアレルギーなどに効果的などと言われると、実際なんとかしたいと思っている方々にとっては、ワラをもすがる気持ちで飛びついてしまうのではないかと思います。実際、私も皮膚のアレルギー持ちなので、非常に興味が湧いてしまいます。
ニュース記事では、効果に関して誇大広告の恐れがあると委員会での指摘があったと記載があります。たしかにHIV、がん、白血病などに効くというのは、誇大広告の感は否めませんね!困っている患者さんたちの足元を見ているようで、ちょっと嫌な気分になりました。
血液クレンジングのリスク
ニュースでは、立憲民主党の衆議院議員、尾辻かな子氏が衆院厚生労働委員会で
「本来効果があるものであれば、保険診療、標準治療になると思うが、この療法というのは、なぜ保険外診療、自由診療なのか。この療法に効果があるのか。厚労省でエビデンスなど持っているのか?」
厚生省の回答は、
「医薬品や医療機器として有効性・安全性を確認されて薬事承認された製品はない」と認めつつ、「厚労省として効果や安全性について把握していない」として、実態調査に乗り出していることを明らかにした。
また、このニュースの中では、アメリカのFDA(食品医薬品局)では2016年から、オゾンの医療用使用は禁止されているとの記載があり、全くノーリスクというわけではないようです。
血液クレンジングをはじめ、自由診療については、各医師の裁量で行われていて、規制が行き届かない現状であることも述べられています。
施術を受ける場合は、よくよくリスクのことを確認し、理解しておかなければなりません!
日本酸化療法医学会による副作用紹介
日本酸化療法医学会で紹介されている副作用は、以下のとおりです。
日本酸化療法医学会では、各国の症例報告で重大な副作用は認められていないとあります。しかし、使用するオゾンや抗凝固剤による副作用の可能性も提示されています。
しかし、以下の副作用について記載があります!
【オゾン使用による副作用】
施術後にダルさを感じる(24時間程度で回復)
【ヘパリンナトリウム(抗凝固剤)による副作用】
・ショック、アナフィラキシー
・出血
・血小板減少、HIT等に伴う血小板減少・血栓症
【クエン酸ナトリウムによる副作用(抗凝固剤)】
・しびれ
クリニックのリスク説明、その他ネット上で提唱されているリスク
クリニックのリスク説明チェック
施術を行っているクリニックの副作用に関する説明は、基本的にないと説明があります。
クリニックによりバラつきもありますが、ただし甲状腺機能亢進症、G6PD欠損症、妊娠中の方などの施術を受けることはできないと説明されています。
前述の抗凝固剤による副作用については、対処方法を有しているという説明のあるクリニックもありました。
規制・ルールが曖昧な中、副作用についての説明にもバラつきがあり、非常に問題があるなと思いました。
営業的には、記載したくないのでしょうが、リスクを伴うことをやはりきちんと説明しなければいけないと思います。
その他ネット上の評価
ニセ医学の警鐘を鳴らしている名取宏医師をはじめ、他の医師も「ニセ医学」「誇大広告」と指摘し、批判しています。
日本酸化療法医学会の会長のコメントでは、「臨床試験は莫大な費用がかかるので、できない。副作用もなく問題の治療である。」と言っています。ここを指摘されていて、効果があるならしっかりと臨床試験をして、保険適用治療にすればよいのだと。
効果、副作用が明確になると困るのでは!曖昧な状況のままで施術をしたほうが儲かるから!と、患者側の立場なら勘ぐってしまいます。
前述にもありますが、アメリカFDAもオゾンは有毒なガスと定義し、使用を禁止していることなどを踏まえると、安全ではないものと考えてもよいのではないでしょうか?
血液クレンジング実践した人のコメントまとめ
芸能人による体験、感想
またニュース記事ないのでは、ステマ問題も指摘されていていました。一部、著名人の血液クレンジングに関するSNSの投稿を紹介します。
実際、タレントさんはじめ著名人が施術を受けていれば、疑う気持ちがかなり低減させる効果がるのかと思います。
施術を受けた当人たちは、効果があり、リスクも問題ないとの判断で実施しているのでしょうから、問題はないと思いますが、医療側が悪質な使い方(宣伝)をしていたら大問題ですね!
著名人以外の体験、感想
少し知識があれば効果がないと分かる話。
芸能人はお金を貰えばなんでも宣伝していいのでしょうか?
少しは考えて欲しいものです。
逆になにか混ざったらと思うと怖くてできないけど、
やりたい方は自己責任でどうぞ。
保険を適用させる必要は無いし、
なにか起きても国が責任をとる必要も無い。
その病院が勝手にやってること、
問題起きたらそれに対して動けばいいくらいで。
専門家で無いので『危険である』と断言はしにくいですが、活性酸素の
悪影響は様々な事象で言われています。
私は絶対しない行為です。
オゾンは基本的に人体に有害です。それを血液に含ませて体外に戻すというのがどういう意味かはお察しください。
最後に
今回、血液クレンジングを調べて、いろいろな健康療法があるものだと感心しました。
話題先行で効果やリスクが明確でないものは、血液クレンジング以外にもたくさんあるかと思いますが、実際施術を受ける場合は、よくよく調べて、リスクを覚悟して受けなければいかないなと思いました。
ネット上では、否定的な意見、コメントが多数あり、賛同している記事やコメントなどは少なく、しばらくの間はマユツバな感じで見ておきたいと思います。